グローバルメーカーのケーススタディ
Titan Greentechが過去にコンティンジェンシー・サーチ(成果報酬型)とエクスクルーシブ・サーチ(独占契約型)の両方を担当したクライアントから、今回はさらに複雑な状況におけるサーチの依頼を受けました。
このクライアントの場合、社内のある主要リーダーと、他の複数のリーダーとの関係が悪化しており、その主要リーダーには早急にその職から外れてもらう必要があるとの結論に達していました。しかし抱えているプロジェクトの仕事量が多く、また社内の人材も不足していたことから、当該リーダーに話を持ち出す前に後任を見つけ、その人物を確保しておく必要がありました。
最適な人材が少なく、そもそもエネルギー業界の規模が比較的小さいため、この候補者探しでは機密性が何より重要になりました。候補者探しの途中で当該人物に知られることは絶対に許されず、当社のチームはクライアントにはそのことを保証できる態勢が求められました。
当社はまず、ターゲットを絞った候補者リストを作成し、採用マネージャーに提示しました。そこから採用基準を精査し、さらに、当該の人物に繋がりうる候補者を排除して情報漏洩のリスクを最小限に抑えました。
今回は候補者プールの少ない中でのサーチとなったため、既存のプロフェッショナルネットワークの活用に加え、事前に承認された有望な候補者へのヘッドハンティングも実施しました。候補者が採用基準を満たしていることが確認でき、また候補者自身が入社に興味を示し、秘密保持契約に署名するまでは、クライアントの名前や会社を特定できるような明確な情報は一切提示しませんでした。さらに、念には念を入れ、対面での面接は当社の東京オフィスで実施しました。
サーチの規模も意図的に少人数に抑え、わずか5人の候補者にのみアプローチを実施しました。そのうちの3人が面接に前向きな興味を示し、選ばれた1人が最終面接に進みました。辞職プロセスはプロジェクト管理のスタイルで実施することとし、そのために、候補者へのオファーの段階で、クライアント、候補者、そして当社の間で明確な打ち合わせを実施していきました。当該の人物の辞職を円滑に進めるために必要な時間を考慮し、入社日は2か月後ということで合意しました。また候補者には、現行の勤務先企業での退職過程で情報が漏洩することのないよう、当社から明確なガイダンスを提示しました。
結果として、サーチ開始から5週間以内に後任が見つかり、契約書に署名がなされました。候補者も、前の勤務先では2年間以上休暇を取っていなかったため、その未消化分の有給休暇を使い4週間の休暇を取ることができました。